◇ 安中市(旧松井田町) 第二不動滝 ◇ |
頭に描いていた一本の流と違って戸惑った。 |
目的の滝に着くまでに何箇所かの滝を見ることが出来る、写真はその一部 |
第二の目的地、最後はながーいクサリで登る。腕の力が無いのできつかった。 |
探索日 | 2004年10月01日 | |
滝落差 | 7メートル | |
駐車場 | あり | |
時 間 | 40分程度 | |
探索者 | 単独 | |
場 所 | YaHoo! MAPS | |
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コース |
AM5時に目が覚めて東の空を見ると朝焼けで綺麗だ。昨日から天気予報で素晴らしい天気になるのはわかっていた。どこかに出かけようとうずうずしている自分がいた。そんな訳で自然に目が覚めるのも早い。裏妙義の滝をまだ見ていないので迷わずここに行こうと決めた。 インターネットから2万5000分の一の地図を印刷して胸のポケットに入れる。もって行く食事やら荷物の準備をしてぴったり6時に出発した、車のガソリンを見るとチョロチョロしかは行ってない。地元のスタンドは空いてないのでまず国道17号に出ればあるだろうと県道45号線で進み、埼玉県深谷市で17号に入る。早速セルフのスタンドがあり、そこで給油を行うがセルフはしたことが無く要領が分からない。第一お金を入れる場所が見つからない。もたもたしていると他の場所に車が入ってきたので聞いてみると、お金は事務所の中にレジがあるという。そのうちレジのおばちゃんがマイクで誘導してくれた。セルフは疲れる。 高崎市、安中市を過ぎ「ドライブイン峠の釜飯屋さん」で休憩し山登りの準備をする。ここから数分で麻苧の滝付近まで行くことが出来る、今年の5月滝入り口に大きな釣堀が出来、池の西側に駐車場があり、車はここに止めて釣堀の管理小屋の前から山に入っていく。入り口には鍵沢コース3時間、御岳山コース4時間30分、上級コースと書かれてあった。まよわず「鍵沢コース」に進む。途中に「第二不動滝」があるはずである。時間は8時20分、一周して午後の4時には帰れるか、遅くも5時までにはとこんな計画で進むことにした。 初めから一気に登る、疲れがどっと来た。昨日近所の「金山」に3時間ほどハイキングをして疲れがまだ取れていないのか、たちまちヒーヒーである。20分も過ぎると多少道も落ち着き足も慣れてきた。が・・案の定上級コースか崖道を歩いていると道が2メートルほど無い。雨で流されたのだろうか、周囲を見渡したが掴むものが何も無く、ただ清水が流れてつるつるした岩肌のみであった。しばし呆然と眺めて策を考える。8メートルほど崖下に降りて草木を掴みながら登れば行けない事は無いが疲れそう。落ちても8メートル程度と腹をくくり、岩肌のすべり具合を確かめると靴がしっかりと引っかかる感じである。思い切って一歩踏み出した。滑らない、後は早く擦り抜けるのみ無事通過出来た。似たような場所がもう一箇所出現したが慣れてくれば通過するのみである。だが帰りは疲れていることもあり「やばいな」と思った。 30分を過ぎると沢伝いを歩くようになり、いつしか沢の中を歩いている。所々に10メートル前後の滝が落ちていて飽きない山歩きだ。1時間30分程度掛かったろうか正面に10メートル弱の滝が見えた。ここで歩道が消えた。どうもこれが目的の第二不動滝ではないか。以前に「のじやん」さんの写真を見たがどうも違うようだ、周囲を見渡したが書いてあるものは何も無い。とりあえずしっかり写真だけは収めておこう。 対岸の岩に黄色のペンキで丸印と矢印が描いてある。この滝の左端を登って進むようだ。この滝を過ぎるとあとはずーと沢の中をただひたすら登っていく。途中に何箇所かクサリ場があった。岩が濡れているのでしっかりと握らないと怖い。岩を良く見ると「ヒル」がはっていた。ヒル情報で妙義にも発生しているとあったので、一応対策は立ててきた。 しばらく進むと沢には水はなくなり、ただのガレになっている。2時間を過ぎた頃から、だんだん険しくなり、岩登りに変わってくる。太いクサリが設置してあるが並のクサリ場ではなく思わず「リポビOOD」のコマーシャルで「ファイト一発」を思い出した。極めつけは丁須の頭手前のクサリは40メートル程あろうか、一気登りとなる。 ===クサリ場は表妙義の石門手前のクサリ場を想像してはいけない、全然別のレベルである=== このクサリを登りきると「丁須の頭」の5メートル右に到着する。先を見ると絶壁となっており一人立てる程度の場所である。右にも展望できる場所があり、やはりクサリで登る。ここから撮影したのが上記の風景写真であり膝をがくがくしなから撮ったものである。こんどは頭のほうに行くのだが絶壁と絶壁の間の岩をよじ登る、よくもまあこんなことを考えるものだと感心する。丁須の頭の台座部分までクサリで登ってみた、今日は風が無くって良かった、これで風でもあったら死ぬ思いであろう。そうそうに降りて次の行動を考える。 この場所に来て始めて先に来た人に会った。「どちらから登ったんですか」と聞くと鍵沢からという。「同じですねー、帰りは何処へ行くのですか」と聞くとはっきり分からなかったので「一緒に降りませんか、その方が心強いんですが」などど行ってみたのだが一人が良いらしくさっさと行かれてしまった。チョット淋しい感じ。ここで11時30分である。帰りは御岳山−横川で下山し麻苧の滝を見て帰るつもりだ。丁須の頭を左にまいた道があり上下が厳しく木の根を掴みながらの前進である。頭の反対側に三叉路があった。国民宿舎方面に行く道、御岳山に行く道である。迷わず御岳山方面を選ぶ。ここで11時45分昼食タイムとした。 12時、町のサイレンの音が聞こえる。さあ出発だ、御岳に向かって進むが登るときは沢の中を通ってきたが今度は尾根伝いを歩く。これから3時間ほど尾根を歩き続けるが登って降りての連続で、時にはクサリでぶら下がるように降り、木の根っこを掴みながら登り降りの連続で、一箇所降りる場所で掴むものも無く足は下側の岩に届かず考えさせられる場所があった。しかも絶壁で50メートルほどは落ちそうだ。引き返すわけにも行かず小さな出っ張りの岩と岩場の草を掴んで身を乗り出して降りた瞬間体が横にずれ、浮いたように感じとなった。背中のリックの重さでバランスが崩れて変な形でぶら下がる格好となった。足で下の岩を探ると届く、助かった、慎重に岩を持ち替えて体重移動をして難を逃れることが出来た。こんな大変な思いをしながら数時間も動いているとだんだん慣れてきて度胸もつくようだ、登り初めでは考えられない状況だ。 30センチほどしかない尾根を登ったり降りたり、時には岩をよじ登る、登ればその分降りることになる。クサリ場も7−8場所あったかと思う、午後3時頃遠くに麻苧の滝が見えてきた。滝の上部は釜があり、そこからあふれ出て落ちている滝である。10分もするとまたクサリ場で巨大な岩の隅を横にはうように進み、突き当たりは岩が切れている。岩と50センチ程度離れた場所に立ち木があり、この立ち木を掴んで飛び移り岩から降りると最後に20メートル程度のクサリがある。ここをずるずる下がると麻苧の滝の吊橋の上にある滝の右側に出た。 やっと体が開放された感じを受けた。今回は麻苧の滝も水量があり堂々と落ちている。直瀑の滝はこうでなくてはと思う。写真を撮ってアルミで出来た階段を下る。5月に来たときにチョロチョロ流れていた滝が、みんな「俺を見てくれ」と言わんばかりに頼もしげに流れている。残念なことに疲れきって道中の写真はほとんど撮ってなく、(撮る余裕も無かった)ただ歩くのがせいっぱいであった。駐車場について午後3時45分、全行程7時間25分でほとんど歩きぱなしであった。この後「峠の湯」に入って体をほぐしてまた少々の休息をして家路に着いた。午後7時着である。 物凄く濃い一日であった。 終了 (追記 2004/10/03) 山登りをして2日間経った。全身が筋肉痛で動きたくない。少し無理をしすぎたようだ、この山はSilverにはきつ過ぎたかもしれない。でも思い出だけは宝物。 |